ビザの
見込みも無くなり、結婚も オジャンになった ワタシ。 前回も 書いた通り 「 なんとか アメリカに 居残ろう 」 と ビザを取ってくれそうな 就職先を 探していた。 そこへ、クリーブランドに 住んでいた 友人 YYから 電話が有る。 「 アリゾナで、ワタシの 知人が ギャラリーをやってて、アシスタントを 探してるから 連絡してみたら?」 との事。 正に 『 天からの 助け 』 である。 この 「 知人 」 は、YYも それ程 良く知っている人では 無いらしいのだけど、電話をしてみた。 フェニックスから 北へ 30分位の Cave Creek という 町に有る 小さなギャラリーを 経営していると言う。 そして 「 興味があったら、一度 トライアルで 仕事をしてみない?」 と 言われた。 なんか、スゴク 『 とんとん拍子 』 に 事が進むものだ。 そこで 11月の ある日、ボスに 「 仕事が 決まるかも 知れないから 」 と、スタジオを 辞める事を 伝え ( そのまま オハイオに じっとしていても、ビザは 取れないのだ ) 愛車 スージーに 荷物を 詰め込み、一路 アリゾナへ走ることに。 結局、オハイオから アリゾナに 辿り着くのに、3日かかった (汗)。 1日目。 早朝に 出発して 12時間 運転したのに、結局 ミズーリ州までしか 辿り着けなかった。 オハイオから インディアナ州を抜け、ミズーリ州の 真ん中辺りで 高速道路の 脇に有る レスト ・ エリア で 寝袋に包まり 車の バックシートで 眠る ワタシ。 2日目。 ミズーリから オクラホマ、テキサスを抜けて 8時間程 運転をして Aの 友人である ニューメキシコの Bの お宅に 御邪魔して 泊めて貰う事に。 勿論 Aには 何も言っていないが、彼が ニューメキシコではなく ワシントンに居たのは 分っていたので 問題無し。 ちなみに Bは アルバカーキ在住。 この時は、少し前に ニューメキシコに 旅行に行った時に 会った Jなどにも 会えて 良かったかもーーー。 そして3日目。 やっと 辿り着きました、アリゾナ。 ニューメキシコって 結構 標高が高いのですが、それを 真っ直ぐ 西に向かって走り、アリゾナに 入ったところで 今度は 南下します。 そうすると、ドンドン 標高も 下がるんですねーーー。 昔 生物の時間に 習った 「 植生 」 が ドンドン 変わっていく。 まず、南下を 始めた フラッグスタッフという町 辺りは 背の高い 針葉樹林。 その次は ジュニパーの木が 生え茂り、次に チョーヤや プリックリー・ペアなんかの 背の低い サボテン類が見えたかと思ったら、最後に あの 西部特有の サワロ・サボテンが 出てきます。 サワロと言うのは、人間の シルエットの様な形をした サボテンで、大きいものは 3m位 有ります。 地図を 頼りに Cave Creek に 辿り着き、ギャラリーも 発見! オーナーの Mにも 挨拶をして、その日は 仕事は無しで Mのアパートに 荷物を運び込む。 ギャラリーの 仕事は。。。 なんか、思ってたのと チョット違うかも。 メインの仕事は、色んな アートの 額縁選びと 組み立てでした。 ふぅうーーーん。 でも、こんなんで ビザ もらえるのかいな? 仕事は 一応 順調に進み、その間 ワタシは その頃 ピッツバーグから フェニックスに 引越して 大学に通っていた U君 一家の お宅に 週末 遊びに行ったりと、中々 楽しい時間を 過していたのです。 そして、2週間 経った頃。 Mに 「 ね、アパートは 見つけないの?」 と 言われる。 へ??? アパートって、あんた。 ビザも取れてなくて、アメリカに 居られるかどうかも 分らないのに、アパートなんて 探せないわよ。 大体、ビザの 手続きは 始めたの? ワタシは 最初から Mに 「 ビザが 取れていないから、とりあえず サンクスギビング まで 」 と 電話で 言っていたつもりだった。 それ以上 ビザ無しで 滞在すると、後 10年間 アメリカに 入国拒否をされるという 新しい 法律が有ったから。 この辺を、何か 勘違いしていたらしい M。 ワタシが 「 一旦 オハイオと 日本に 帰ってから、ビザを 待って それから 戻ってくる 」 と 言うと 暫くして 戻って来て 現金を 机に叩き付けた。 「 これ、今までの 給料だから。 今日中に、ボクのアパートから 出て行ってくれ! 全然 話が 違うじゃないかっっ」 。。。って、最初から 話を 理解せずに、適当に 「 なんとかなるさ 」 って 思ってたのは、君じゃないかっっ マリワナ ばっかり 吸ってるから、そんな事に なるんだぞっっ あーあ。 またもや 失敗である。 仕方が無いので Mの アパートから 全て 荷物を運び出し、車に 詰め込んでから U君宅に 向かう。 彼等が アリゾナに 住んでいてくれて、物凄く 助かった。 でなければ ワタシは また どこかの 道端に 車を駐めて 野宿をする筈だったから。。。 U君宅には、数日 お世話になりました。 U君と、奥さんの Tさん。 そして娘の Ma。 メキシコとの 国境に 連れて行ってもらったり、U君が 働く 日本食レストランの メニューの 撮影をしたり。 そのまま オハイオに 戻る予定だったのだけど、U君に 「 せっかく 西部に 居るんだから、色々 観て 回れば 良いじゃん 」 と 言われ、数日かけて 大西部を 巡る事に。 アリゾナに 辿り着いてから 15日目の 朝。 わざわざ 早起きをして おにぎりを 作ってくれた U君。 本当に有難う! 皆に お別れをして、一路 向かうは Zion National Park です。 今回は グランド ・ キャにオンは お預けなのだ。 ここは。。。凄かった。 ザイオンに 辿り着くまでの道程も、スゴイ崖が 切り立っていたりして、もう 「 映画の中に 入り込んだ 」 気分だったけど。 その日は ガソリンが なくなりそうな恐怖に おびえながら ( 西部の 高速道路には、ガソリンスタンドが 100キロ以上 無いってのは ザラなのです ) も レスト ・ エリアを 発見して 野宿。 16日目。 今度は Arches National Park へ 向かう ワタシ。 早朝に 辿り着いたので、誰も 居なくて スゴク 素敵な景色を 独り占めしてしまった! そのまま 南下して 何も無い 広がる平原を 走りながら 今度は Canyonlands National Park へ。 ここには 夕方 辿り着いたので、誰も 居ない キャンプ場 に泊る事に。 17日目。 早朝 起床して、キャニオンランズを 適当に 見て周り、テレビの CM映像なんかで お馴染みの モニュメント ・ バレー を 走り抜け、今度は アリゾナ ・ ユタ ・ ニューメキシコ ・ コロラド の 4州に 一度に立てる Four Corners National Monument へ。 ここで、インディアンの オジサン Bahahzhonie と お友達になる。 ( ← ちなみに、彼とは 5年ほど 文通もした ) その後 コロラド州に有る Mesa Verde National Park へ向かう。 閉園時間 間近 だったのだけど、入口の 人に 「 急いでいけば、最後の ツアーに 間に合うよ!」 と 言われて 細い道を 飛ばして ビジター ・ センター へ。 ここでの 一番の 目的は 「 クリフ ・ パレス を 見る 」 事だったのだけど、冬だからか 側には 寄れなかったので、Spruce Tree House と言う 廃墟の ツアーに 参加する。 この ツアーと言うのは、国立公園の 監視員(レンジャー) が 無料でしてくれる ツアーで、ワタシの 行った時は ナバホ族 出身の Clyde という 人だった。 彼は 一通り 廃墟についての 説明をしてくれ、その後 ナバホ語で 儀式の時の 祈祷の言葉やら 歌やらを 披露してくれた。 もう、スゴイの 一言っっ! 生で ドキュメンタリーを 観てる 気分で、なんか トリップ してしまいました。 この日、遅くなったのだけど 再び ニューメキシコに 南下して、またまた Bの お宅に 泊めてもらう。 18日目。 昼頃 ニューメキシコを 出発し、コロラド州の フォート ・ コリンズに 居る ボスの 親友の息子 Cを訪ねる。 所要時間 8時間半。 彼には 「 行くよ!」 とも 言ってなかったので、ビックリしたかな? 彼の ルームメイトである イトコなんかと、ミンナで 学生の町である フォート ・ コリンズに 繰り出し、散々 酔っ払って お泊り (爆)。 19日目。 本当は、前日の メンバーと スキーに行く 予定だったのだけど、酔っ払いすぎて 寝坊 (汗)。 仕方が無いので、朝食を 食べてから Cに お別れをして、またまた 帰路に着く。 この日は、ワイオミング州、ネブラスカ州を通り、アイオワ州の 途中の レスト ・ エリアで 野宿。 20日目。 アイオワ州、イリノイ州を走り抜け、ミシガン州へ。 AIPの時からの 友人である L&Dの お宅に 泊めてもらう事に。 ここには 2日滞在。 22日目。 ミシガンから、やっと オハイオへ戻る。 ここまで、往復の道程の 総運転時間は、なんと 86時間 25分。。。 考えるだけでも 恐ろしい (爆)。 |