お山のお話


「 {タイトル} 」 の巻


前回の撤退から約1ヵ月後、ワタシは再び登山の準備に奔走しておりました。 
食料買い出し、荷物詰め等など。素ん晴らしい天気の一日でしたね。

その晩、友人 N と私は荷物を背負って名古屋駅へ向かいました。
ここでも又、特急料金をケチる二人。0:49発の 「急行ちくま」 に乗り、夜行列車は一路松本へ。

さすがにお盆の 登山列車 (普通は 「帰省列車」 と言うでしょう) は最高の混み具合で、席の狭さにも冷房にも負けたワタシは、乗降口の辺りでマットを敷いて眠らせて頂きました。

当初、ワタシが 希望していた ルート は 八方尾根 から 唐松岳・天狗岳・鑓ヶ岳・杓子岳 を経て 白馬岳 に辿り着き、白馬大雪渓 を降りると言うもの。 しかし、初心者の我々を心配した 周りに反対され、今回は 大雪渓 から登り、白馬大池 から 栂池 へと降りてくるコースとなりました。


一日目。

白馬駅へ着いて、バスに乗り、登山口へ向かいます。
この時はまだ 空模様もかなり上々で、山をなめてかかっている二人も大ハシャギでありました。
とりあえず 短パン・Tシャツ の 軽装 で 大雪渓 に辿り着いた二人は、ここでもはしゃいで 記念撮影 等をしております。

そこからは雪の上を歩くので、アイゼン を取付け、歩き出した迄は良いのだが、これがかなりの傾斜でキツイ。 しかし、まだ雨は降り出していません。 絶景のお花畑に遭遇するのを期待していたワタシにとって、白いガスだけが見える、曇り空の中を進んで行くのは中々つまらない物があります。

「何で皆あんなに歩くの速いのかなぁ」 等と不思議に思い、良く考えて見ると 私の背負っている 荷物の総重量は 20kgもあったのでした。 ピュゥ....

雪渓を越え、暫く行った所で雨が降り出します。 何も、急勾配になって岩登りをしなきゃいけない所になってから降り出さなくても。。。  もう、最後は気力です。 とにかく 「暗くなるまでに辿り着かなきゃ」 と言うだけです。 何しろゆっくりペースで登ってましたから。

頂上宿舎へもう一歩と言う所で、N が休憩を取りました。 しかし、5分経っても動き出す気配が無い。。。ナニィ?
荷物の重さに負け 下までは迎えに行かず、彼女の名前を大声で叫びつつ、とりあえず待っていたワタシ。 
そこに辿り着いた彼女が一言。 「ごめん、寝てた。。。」

チミィ、この寒さで雨の中、寝ないでくれたまえ!! (って、疲れてる人に怒る理不尽なワタシ)

頂上宿舎 の 休憩所 に辿り着いたワタシ達はかなり ボロボロ でしたが、ここで待っていた もう一仕事。 テント張りです。 とにかく 寝る場所確保 は必須なので、

ワタシは動く気力も無い N を置いて、大雨の中、テントを立てに行きました。
人の事は言えませんが、皆さん物好きよね。 その大雨の中、テント場 には既に 色とりどりの テント が立ち並んでいるのです。

既にドロドロになっているテント場の片隅に場所を見付け、岩や石ころをどけて一人テントを立てましたが、ここである経験が役立ちます。 私は、この 通信販売 で購入したテント (と言っても、ちゃんと3シーズンの登山用です。 REI で購入!) が家に届いた日、余りの嬉しさにウキウキになって 家の中 で テント を一度立てているんですね。

練習した甲斐あり、テントは 約 3分で立ちました。 寒さに震えている N を呼びに休憩所へ戻って、暖かいココアをご馳走になった時の幸福感と言ったら。。。

そんな土砂降りなので、御飯もテントの中で作ります。
ホントは 火気 や 一酸化炭素中毒 の 危険 もあるのでテント内では やらない方が良いんですけどね。

でもやはり 疲れた腹 には 暖かい物 が 一番 でしょう。
疲労のピークであり、腹も膨れた所で、外は大雨、する事も無く、日が暮れると共に眠りに落ちた二人でした。


二日目。

4 時頃から周りが 片づけ を始めています。皆、やっぱり元気です。
テントの裾を開けて外を覗くと、辺りは真っ白な霧に覆われており、「 何が 『御来光』 だよぉっ!」 と言う感じです。

そんな訳で、はたまた ワタシ達 は ノンビリと 朝食 を済ませ、白馬岳の頂上へ向かったのでした。
テント場から頂上までは、ゆっくり登って30分程。

頂上へ着いても 「景色」 と名の付く物は何一つ見られず、真っ白 の 空間 を背景に 「白馬岳山頂の看板」 の前で 記念撮影 をした二人。

天気が回復する見込みも無いまま、白馬大池から栂池へのコースへと出発した二人。

このコースは 結構 楽な筈なのですが、既にボロボロの 二人は 再び ノンビリ 歩き始めました。 大雨+大風に煽られ、吹き飛ばされそうになりながら 「何か見れないものか」 と思いながら 歩いていた所へ、この道中唯一のエンターテナー が現れました。 

なんと 『 雷鳥の親子 』 です。 これを見れただけでも救いでした。 彼等が出現しなかったら、私達の登山は 軍隊 ボッカ 訓練になる所でした。

とにかく、ボロボロになりながら 栂池高原 迄辿り着き、「温泉行くぞぉ!」 と 栂池温泉なる温泉に行きました。 脱衣所にズブ濡れの荷物をおっ広げて、ヒンシュクを買いつつも、湯船に入るのにヒザを曲げるのも痛い程に疲れた体を休め、「山をなめちゃいかんなぁ」 とつくづく思ったモノでした。

今度行く時はちゃんと筋力トレーニングしてから行こうっと。

そんな訳で、フクラハギのみが筋肉痛と言う状態に陥っている ワタシ ですが、次回は 富士山 に挑戦だっ!!

白馬大雪渓←小学生の様な2人  白馬岳頂上←霧で何も見えない。。。



きっかけお山のお話 トップフジは日本一の山♪