POOH
と ワタシが 出会ったのは、1997年 1月のコトでした。 それまで 住んでいた、ピッツバーグの アパートは、3軒とも 「ペット禁止令」 が出ており、アメリカに 渡って以来 ワタシが 飼育した動物は 金魚が数匹。 しかも、夏の暑さでやられ ワタシが 旅行中に 全滅してしまうと 言う アクシデントも 発生し、オハイオ州 に 引っ越した時には ワタシは既に 「ヒトリモノ」 と 化していたのです。 オハイオ州の 新しいアパートも、本当は ペット禁だったのだが ここを紹介してくれた 友人Dが 「Piggyちゃん、スゴイ 可愛い ネコちゃん 飼ってるのよねぇ。」 と、ネコが ずっと欲しかった ワタシの為に、時間を 少し 進めてくれたのだ(笑)。 POOHは 「拾われ猫」 である。 友人Sが お仕事として 毎週2回 お掃除に行くお宅の 奥さんは、喘息持ちなのに 大の動物好き。 と言うか、放置されている 動物を 見捨てて置けない人 なのである。 この家の 息子が、放課後の 課外活動で サッカーをしていた所へ、ボールを 必死で追いかける POOH が現れた! この時 POOH 既に 2歳位。 「すごいキャラ!」 と感心され、おウチへ 連れて帰ってもらった POOH であるが、この時 そのお宅には 既に 5匹のネコが。。。 さすがに、お掃除をしてる 友人Sも、奥さんの 喘息の状態が 心配である。 そんな所へ、ワタシが 「引っ越したら ネコが 飼いたいんだよねぇ。」 ってな話を していた。 友人Sの 頭の中では POOH のイメージが グルグルグルグル。。。。 本当は、ワタシは まだ大きくなっていない 仔猫を ペット屋か アニマル・レスキューで 入手しようと思ってた。 色だって 顔だって 選びたい。 これから ずっと一緒に 暮らす動物だ。 でも、1996年 12月。 友人Sに 連れられて、訪れた POOH の実家。 初めて 対面した POOH は、奥さんのベッドの キルトに グルグル巻になって、顔だけ 出して 「誰、あんた?」 という 顔をしていた。 「らぶりーっっ!」 ワタシは POOH に 一目惚れをしてしまった。 別に、大人だって良いわ。 顔もとっても ハンサムだし、毛色だって ステキだし。 しかも、奥さんの状態からすると 遅かれ早かれ どこかへ もらわれて行く運命な POOH。 この 2週間後、ワタシは ピッツバーグから オハイオへと引越しをし、POOH も無事に ワタシの新居に 移って来た。 POOH と ワタシ の ドタバタ 同棲生活は、ここから始まった。 去勢について: 日本では、犬や猫の 去勢が あまり盛んでは ないと思う。 POOH は、ワタシと 出逢った時点で 既に去勢されていた。 オトコとしては 不条理かも知れない。 でも、健康面を 考えれば、ペットの去勢は 良い面が多いと思う。 まず、病気にかかる 確率が減る。 と言うことは、寿命も 延びると言うこと。 ワタシ と TJ は、日本で 散々 野良猫に 悩まされた。 アパートの 隣人が、むやみに エサを与えるからだ。 しかも、このネコ達、見事に 「ネコ・エイズ」 に感染していて、ワタシ と TJ は 「網戸越しにでも、あいつらに 引っかかれたら POOH にも感染 するよなぁ。」 と 心配だった。 アパートの 外へなんて、間違っても 出さなかった。 (時々 脱走されたけど。。。) でも、エサを あげるだけじゃ、野良猫の 数は増えない。 野良猫が 増える理由は、ネコ自体が 去勢されて いないので、繁殖率が 凄まじいからだ。 昔、ワタシ が 小さい頃は 「ネコ捕り」 と言って、三味線の 材料にする為に 野良猫を 捕まえる人が 居た。 そんな人も もう見ないし、野良猫の数は 増える一方だ。 ネコ・エイズは、基本的には 人間には 感染しないはずだけど、影響は 有るハズ。 実際、 近所の 感染ネコは、体中の毛が ボロボロに 抜け落ちて、凄く 可哀相な 状態になっていた。 イギリスで 良く見かける "Dogs are not just for Christmas, they're for LIFE!" と言う 車に貼る ステッカー。 確かに そうである。 一度 動物を 飼い始めたら、最後まで 責任を持って 飼って欲しい。 「飽きちゃった。」 では済まないのである。 オモチャじゃ 無いのだから。 ペットを 気軽に道端に 捨てないで欲しい。 血統書付きで、繁殖が 目的じゃないのなら、去勢もちゃんとして欲しい。 ちなみに、POOH は 前肢の ツメが 全部無い。 これも 彼が ワタシ と 出会う前に 行われた手術である。 こちらの 善し悪しは、付け難い。 確かに、ちょっと アレルギー気味 な ワタシ としては、引っ掻かれて ミミズバレ になる事も 殆ど無いし、ずっと室内で 飼っていれば 柱や ドアを ガリガリにされる 心配も無い。 でも、POOH の場合は 既に ツメが無かったの だけれど、最初から ツメの有る ネコを飼っていたら、自分から ツメ除去の手術を 受けさせる為に 獣医へは 行かなかったと思う。 2003年 11月 |